七月のカリフォルニア・カーニヴォアズでの
持ち寄りパーティーでこの本を買いました。昔はゲンリセアをもっと収集したかったのですが最近は栽培の難しさで興味がなくなりました。今は
ゲンリセア・フレクスオーサしか育っていません。この本を買ったきっかけの一つはその興味を再び湧かせる為でした。
本の筆者はドイツのアンドレ・アスフライシュマン氏です。五年前に出版されました。ゲンリセアの紹介で始めます。そしてゲンリセアの各部分を詳しく説明します。つまり匍匐茎と捕虫器と花について順番に書かれています。それから自生地と分布が紹介されています。各種の説明の前にゲンリセアがどうやってムシトリスミレから進化したかについて短い仮定が書かれています。本の一番長い部分が各種の説明です。ゲンリセアは二十九種でヘリアンフォラ属よりも多いです。最後にゲンリセアの栽培について二十六ページあります。ここにも各種の好みが説明されています。驚いたことに殆どの種が既に栽培に導入されています。
植物学の用語が沢山使われていますがそれでも食虫植物の愛好家に価値があると思います。写真が沢山あってしかも顕微鏡で撮られていて普通目掛けないゲンリセアの捕虫器の写真がいっぱいあります。七百ページで内容が豊富です。特に捕虫器の説明が八十ページでとても長いです。もちろんその八十ページの中に写真も沢山あります。
一つすごいと思う点はアンドレ・アスフライシュマン氏は自ら殆どの種を生息地で観察したことです。それで植物の有様だけではなくて植物の自生地もよく見えます。タヌキモの愛好家ならテーラーのモノグラフを知っているでしょうがその本に自生地の写真はおろか植物の写真さえありません。もちろん前世紀で出版された本なんですが...
この本を読み終えたら最初に思ったのはもう一度ゲンリセアの栽培に挑んでみたいことです。もうすぐBest Carnivorous Plantsが今年の植物の販売を始めるのですがその時はゲンリセアを少なくとも三株購入する予定です。
もし機会があったらこの本を読んでみて下さい。自分が知らなかったゲンリセアへの興味を覚えるかも知れません。